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両足まひで後遺障害1級、約1億6千万円の賠償金を獲得した交通事故例

弁護士の中原です。今回は事故で両下肢完全麻痺、つまり両足が麻痺(まひ)して動かなくなってしまった方の事例を紹介します。賠償金額については保険会社と裁判になりましたが、最終的に約1億6000万円が認められました。

両足まひに至った交通事故とけがの状況

東京都在住の男性(事故当時37歳)は、バイクで交差点を直進していました。ところが対向車線から右折しようとした自動車が、横断歩道上の歩行者に気を取られて被害者の男性に気付かないまま右折してきました。男性は自動車の左側面と衝突し、地面にたたきつけられました。バイクは衝突の衝撃でかなり破損したといいます。男性は事故後起き上がることもできず、すぐに救急車で病院に運ばれました。

男性のケガは以下のように診断されました。

  • 胸髄以下の完全脊髄損傷
  • 両下肢完全麻痺

両足まひ(脊髄損傷)で後遺障害1級に認定

男性は1年7か月間入院し、症状固定となりました。 男性に残った後遺症は非常に深刻なものでした。

  • 外傷性胸髄損傷
  • 両下肢完全麻痺
  • 神経因性膀胱直腸傷害
  • 歩行不可
  • 排尿障害

男性は両足が麻痺(まひ)して車椅子での移動を余儀なくされました。また排尿等にも非常に不便を感じる状況になってしまいました。
後遺障害等級申請をしたところ、後遺障害等級1級が認められました。

両足まひの賠償についての裁判のポイント

後遺障害1級が認められたものの、相手方の保険会社は正当な賠償額を提示しなかったため、最終的に裁判で争うことになりました。

付添人の必要性について

裁判にあたっては、付添人の必要性について争われました。 判決では男性は車いすには乗れるものの身の回りの世話について不便が認められたため、親族による付添に加えて職業付添人の付添も認められることになりました。

基礎収入について

また保険金の算定にあたっては、男性の基礎収入額も問題となりました。 しかしさまざまな立証資料を提出することで納得のいく基礎収入額が認められました。 結論として、男性には総額で1億6000万円を超える賠償額が認められました(過失割合・既払額を考慮せず)。

後遺障害1級、両足完全麻痺で獲得した保険金

項目賠償額
治療費958万7000円
付添介護人支出経費62万2000円
入院付添介護費352万5000円
入院雑費85万2000円
装具・車椅子購入費用178万7000円
障害車両購入代115万1000円
住宅改造費952万7000円
休業補償592万2000円
入通院慰謝料347万円
逸失利益5968万3000円
後遺障害慰謝料2800万円
将来介護料3525万3000円
将来の車椅子代189万2000円
将来の障害者用車両代105万円
親族固有の慰謝料100万円
合計1億6332万1000円
※本事例は、ある判決の事例をもとに構成されたものです。本事例は本事務所により提訴された事件とは異なっています。特定を避けるため、実際の事例とは若干異なった数値、記載をしています。あらかじめご了承ください

後遺障害(後遺症)等級1級で弁護士を入れるメリットとは?

後遺障害等級が1級ともなると、支払われる保険金もかなりの額になります。しかし、一般的に保険会社が被害者に提示する金額はあまりに低い場合が多いです。時には自賠責保険額を下回る金額を提示する保険会社もあります。

しかし弁護士が入ることで、裁判をしたり、もしくは裁判をしなくても裁判と同等の保険金を獲得することができます。 少しおかしいと思われる方もいらっしゃいますが、現在の保険制度はそういう前提で回ってしまっているのです。

このように弁護士が入ることで大きく保険金が違ってきます。弁護士を入れることで、最終的に受け取れる金額は大きく異なってきます。

そして、もう一つとても重要なことがあります。

交通事故の被害者やご家族の方は、事故直後の保険会社との交渉や病院の選定、長期入院先を探すこと、障害者等級についてなど、ありとあらゆる手続きが次から次へと必要になります。けがの治療で大変ななか、このような手続きや交渉は大変なストレスになります。

こうした被害者の方々の精神的な負担を少しでも軽くすること。それが弁護士としての役割だと私たちは考えています。どうかお悩みにならず、一度ご相談ください。

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