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中部療護センター

療護センターは全国4箇所にあり、交通事故により重い後遺障害を負った被害者に対して適切な治療と看護を行う施設です。交通事故の関係者の方以外には耳慣れない施設だけに、不安に思う方も多いと思います。
このページでは岐阜県美濃加茂市にある中部療護センターをご紹介します。

中部療護センター

中部療護センターの概要は?

中部療護センターは全国にある療護センターにひとつで、2001年に設立されました。病床数は50床になり、24時間完全介護体制で重度の意識障害を負った交通事故被害者のかたの治療と看護を行っています。

運営委託独立行政法人 自動車事故対策機構
業務開始平成13年
ベッド数50床
入院できる方の条件自動車事故により脳損傷を生じ、重度の意識障害が継続する状態にあり、治療及び常時の介護を必要とする方になります。

原則として下記の項目に該当する方
①自力移動が不可能である。
②自力摂食が不可能である。
③し尿失禁状態である。
④眼球はかろうじて物を追うこともあるが、認識はできない。
⑤声を出しても、意味のある発語はまったく不可能である。
⑥目を開け、手を握れというような簡単な命令にはかろうじて応ずることもあるが、それ以上の意思の疎通は不可能である。
入院期間3年以内
所在地岐阜県美濃加茂市古井町下古井630
電話番号0574-24-2233
行き方公共交通機関
●JR高山本線「美濃太田駅」から徒歩10分
●名鉄広見線「日本ライン今渡駅」からタクシーで10分
●東濃鉄道バス八百津線「木沢記念病院前」から徒歩すぐ

自動車
●東海環状自動車道「美濃加茂IC」から車で10分
ホームページhttp://chubu-ryougo.jp/

中部療護センターの特徴は?

病棟は効果的な治療や看護を行うためにワンフロアを採用しています。季節や一日の移り変わりが感じられるように、すべてのベッドを大きな窓の近くに配置。また、気軽に外気浴や散歩ができるようにテラスや緑地を設けています。

最新の検査医療機器とプライマリーナーシング方式

中部療護センターではPETやMRIといった最新の検査医療機器を導入。患者のわずかな意識の確認を把握し、一人一人に最適な治療・看護を行います。
また同じ看護師が一人の患者を継続して受け持つプライマリーナーシング方式を取り入れています。そのため、きめ細やかな介護を実現しました。

五感刺激療法により脳の目覚めを促す 

中部療護センターでは五感刺激療法を実施しています。これは理学療法や作業療法に加え、バーチャルリアリティによる視覚刺激、トランポリンを用いた運動刺激も行っています。
全身の感覚器を適切に刺激することで「脳の目覚め」を促します。最終的に外部の刺激から反応が良好になり「遷延性意識障害」からの脱却を目指します。

中部療護センターに入院すると費用はどれくらい?

完全介護で設備も充実している療護センターに入院した場合、どれくらいの費用がかかるのかご存知でしょうか。
それぞれのケースによって異なるため一概には算出できませんが、アズール法律事務所の経験からいうと、月に100万円ほどの費用が発生する場合が多いようです。

ただし、この入院費用に関しては健康保険や高額療養費制度が使えるため、実際の負担額はかなり抑制できます。
また、患者が未成年の場合には自治体からの補助制度などもありますので、自治体に確認することをおすすめします。 

中部療護センターに入院できるのは?

療護センターの設置・運営をしている機関は自動車事故対策機構=NASVA(ナスバ)です。交通事故の被害者に対する介護は家族にとって大きな負担となり、家族の介護疲れが社会問題化しました。その結果、国の方針で療護センターの設置が決定されました。療護センターは交通事故に特化しているため、重度な後遺障害を負っても交通事故以外のケースでは入院できません。
長期入院には「自動車事故により脳挫傷が生じ、重度の意識障害や神経精神障害が継続する状態にある。治療および常時介護が必要である」という前提があります。つまり重症度が一定の基準以上であることが必要です。

中部療護センターへの入院手続きは? 

中部療護センターに入院する際には「重度意識障害者診断書」や「自動車事故証明書」などの必要書類を揃えた上で同センターに申し込み手続きをします。
その後、訪問調査や入院審査などにより、入院要件に該当するとの判断があり、病床に空きがあれば入院できます。入院要件に該当しても病床に空きがなければ順番待ちになるケースもあります。

療護センターは全国に4箇所ありますが、原則として申し込みは1箇所の療護センターにしかできません。そこで入院要件に該当しないと判断された場合や順番待ちになった場合でも、他の療護センターに申し込むことはできません。そのため申し込み手続きを行う際には慎重な判断が必要です。
アズール法律事務所ではこれまでに多数の交通事故被害者の方をサポートしてきた経験から、各療護施設の状況や申込書類の書き方、各種の補助制度などについても知見があります。
たいへんな状況にある被害者の方やご家族の負担を少しでも減らせればと思いますので、ぜひお気軽にご相談ください。


【ご注意】本ページの内容は、執筆時点で有効な情報に基づき、アズール法律事務所が一般の方向けにわかりすく書き下ろしたものです。具体的な入院条件・手続き等については各施設のホームページで確認してください。

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