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慰謝料、示談金、保険金…交通事故にまつわるお金について

示談金、保険金、慰謝料といった名目を聞いて、なんとなく意味は分かるものの、詳しくは説明できないという方も多いのではないでしょうか。正当な金額をきちんと受け取るためにも、基本的な言葉の意味は押さえておきたいものです。

今回は専門家である弁護士に解説をお願いしました。

慰謝料、示談金、保険金、損害賠償…なにが違う?

今日はよろしくお願いいたします。
早速ですが、慰謝料とはなんでしょうか?

アズール法律事務所の代表弁護士 中原です。よろしくお願いいたします。

皆さんがお考えの慰謝料とは「交通事故にあったら払われるお金」というイメージかと思います。もちろん一般的にはそれでよいのですが、法律上はもうちょっと細かいです。

慰謝料とは、「精神的な苦痛」に対して支払われる損害賠償のことをいいます。交通事故では、治療費や仕事を休んだ分の休業補償などさまざまなお金が支払われますが、慰謝料はその一部分、「精神的な苦痛」に対して支払われるお金です。

なるほど、慰謝料は交通事故で支払われるお金の一部なんですね。では示談金とは何でしょうか?

中原:示談金とは、交通事故というトラブルを解決するにあたって、相手から支払われる損害賠償金のことです。その中には、先ほどお話しした慰謝料やケガの治療費、休業補償、逸失利益など、すべてが含まれています。

慰謝料は一部だけど、示談金は全体というイメージなんですね。では示談金と保険金とは違うのでしょうか?

中原:保険金は「保険会社が支払うお金」という意味です。
交通事故に限っていえば、示談金は最後に支払われるのが一般的です。しかし保険金では、治療費など途中で支払われるものもあるので、若干示談金とは違うかもしれません。

要するに保険会社が支払うお金が保険金で、示談の最後に支払われるのが示談金というぐらいの意味合いだと思います。

では、損害賠償とは何でしょうか? 

中原:損害賠償とは、交通事故で被害にあわれた方の損害を埋め合わせるためのお金です。法律的には示談金とは若干異なりますが、通常はほぼ同じものだといってもいいと思います。

そもそも示談とはどういうこと?

先ほど示談金という言葉が出てきましたが、そもそも示談とは何でしょうか?

中原:示談とは、交通事故の加害者と被害者が話し合って、トラブルを解決することをいいます。実際には加害者側の保険会社と被害者のやりとりになるケースがほとんどです。示談は「話し合いによる解決」ですから、裁判になった場合は示談とはいいません。

なるほど。では示談した後で不満が出た場合はどうすればよいのでしょうか?

中原:残念ながら、いったん示談をまとめてしまうと、法律上は「交通事故のトラブルがすべて解決した」と見なされます。後になって、示談をやり直したいと思っても不可能です。

交通事故の被害者が示談金を受け取ると、「これ以上は一切のお金を請求しません」という意思表示になってしまいます。示談の交渉で納得がいかない場合は、早めに損害賠償のプロである弁護士に相談してみることをお勧めします。

保険金以外で、加害者個人が損害賠償をすることはある?

ちなみに、保険会社ではなく加害者が個人として直接支払いをすることはあるのでしょうか?

中原:実は、ほとんどありません。例えば交通事故で被害者がケガを負って入院したとしましょう。すると加害者がお見舞いに来て、見舞金を渡してきたとします。じつはその見舞金も、加害者が個人的に負担しているとは限りません。

交通事故の場合、示談金はすべて保険会社が支払うことがほとんどです。加害者が支払った見舞金は、後で加害者が保険会社に請求できます。

そうなんですか!じゃあ加害者は何も支払わないのですか?

中原:現状では保険を契約している加害者は何も支払わないのが実情です。保険会社としては示談交渉をするにあたって、加害者と被害者の間でのやりとりをすべて把握しておきたいので、加害者に対してよく「被害者と個人的にやりとりをしないでください」と言います。そのため被害者は、「加害者側からの謝罪がない」といった不満を抱きがちになります。

慰謝料にはどんな種類がある?

改めて慰謝料の種類について教えてください。

中原:交通事故の慰謝料についてですが、じつは2種類あります。ひとつは、交通事故で負ったケガを治療しなければならないという苦痛に対して支払われる「入通院慰謝料」です。入通院慰謝料は、ケガの程度や全治までの日数などによって変わってきます。

もうひとつは「後遺障害慰謝料」です。ケガの治療をしても後遺障害が残ってしまった場合、その精神的な苦痛に対して支払われる慰謝料です。こちらは「後遺障害等級」というものによって、金額が変わってきます。

症状固定よりも前の期間に対して支払われるのが「入通院慰謝料」、症状固定後の分が「後遺障害慰謝料」と考えてください。

保険会社から支払われる保険金の内訳と相場は?

保険会社からどのような内容の保険金が支払われるか、教えてください。

中原:保険会社から支払われる保険金には、さまざまなものが含まれています。治療費、通院交通費、休業補償、入通院慰謝料はもちろんのこと、入院した場合の雑費、付き添いが必要な場合の付添看護費も請求できます。

後遺障害が残った場合には、逸失利益、将来介護費、介護車両費、家屋改造費なども支払われます。万が一、お亡くなりになってしまった際には、葬儀費用も保険金で支払われます。

支払われる保険金を表にしてみましたのでご参考にしてください。

治療費交通事故のケガの治療にかかる治療費や入院費
通院交通費基本的に公共交通機関を利用した際の金額で計算
入院雑費入院に必要なパジャマなタオルなど
付添看護費家族の付き添いが必要な場合の補償
器具装具費松葉杖などの歩行補助器具、義足、義手、補聴器、入歯、かつらなど
休業補償ケガにより仕事を休んだことに対する補償。専業主婦でも受けられる
入通院慰謝料ケガの治療に対する慰謝料
後遺障害慰謝料後遺障害が残ったことに対する慰謝料
逸失利益後遺障害のため収入が減ってしまう場合の補償
将来介護費後遺障害のため介護が必要になった場合の補償
家屋改造費車椅子生活になるなど、家の改造が必要になった場合の費用
介護車両費椅子生活になるなど、特殊な車両が必要になった場合の費用
葬儀費用葬儀にかかる費用

保険金にもこんなに種類があるんですね。では保険金の相場はどれぐらいなんでしょうか?

中原:保険金は、その方がどのような治療を行なったか、またどのような後遺障害が残ったかによって変わってきます。そのため相場は「治療の状況」と「後遺障害の内容」でおおよそ決まってきます。

なるほど。だいたいの相場はありますか?

中原:たとえば交通事故による重い後遺障害で「要介護1級」になった場合、保険会社としてはおそらく、1億円くらいを提示してくることと思います。同じケースでも、弁護士が入って交渉すると3~4億円になるのではと思います。

弁護士が入ることで、そこまで金額が変わるんですね。どうしてこんなに金額が変わるのでしょうか?

中原:それは保険会社と弁護士では、使う基準が違うからです。

例えば、保険会社の基準と弁護士基準で大きく変わるのは慰謝料です。弁護士が介入しないと、本当に最低限の金額になってしまいます。

休業補償、将来介護費、家屋の改造費、介護車両費なども削りに削られて、ほとんど出ないことさえもあります。

大手の保険会社だと弁護士基準で払ってくれるのですか?

中原:規模の大小にかかわらず、どこの保険会社でも弁護士基準で提示してくるところはないといっていいでしょう。

信頼のおける大手の保険会社であっても、最低限の金額しか提示してこないのが実情です。1度でもいいので弁護士に相談して「保険会社の提示金額で納得すべきか」を確認してください。被害者側の過失割合が大きいといった特殊なケースでない限り、支払われる保険金は保険会社の提示よりも上がると思って間違いないでしょう。

保険会社の基準と弁護士基準の具体例は?

保険会社の基準と弁護士基準でどのような違いがあるか、具体例で教えてください。

中原:そうですね、では被害者の方に付添看護をした場合の付添料についてお話ししましょう。

たとえば付添看護をする場合、保険会社の提示はせいぜい1日当たり2,000円程度でしょう。しかし半日なり丸一日なりといったまとまった時間をとって、ケガをした被害者に付き添わなければならないので、日額2,000円では低すぎます。

弁護士基準では一日8,000円程度以上で請求します。

このように、保険会社の基準のままで示談すると、被害者の方は非常に低い額しか受け取れないのが現実です。

示談交渉を有利に進めるには?

最後に、保険会社との示談交渉を有利に進めるにはどうすればよいでしょうか?

中原:実は、保険会社もまったく根拠のない金額を提示してくるわけではありません。資料として自賠責保険の慰謝料算定表を見せてくることもあります。
保険会社から説明されると「そういうものなのか」と思ってしまうこともあるでしょう。被害者側に「自分以外のケースではどうなのか」といった知識がないと、示談交渉を有利に進めるのは難しいといえます。

とにかく自分で交渉するなら、しつこく調べて交渉する必要があります。

では裁判をした場合はどうでしょうか?

中原:裁判に持ち込むと保険金が跳ね上がるケースは少なくありません。

ただ裁判を個人で裁判を行なうのはお勧めできません。
裁判所は公平な立場に立たなければいけないので、必ずしも弱いものの味方ではなく、被害者に肩入れしてくれるということもありません。また、当然相手方には弁護士が付きますから、それに的確な反論ができないとかえってマイナスになることさえあります。

結局どうするのが一番高い保険金を受け取れるのでしょうか?

中原:どうしても法律的な話になりますから、最終的には弁護士に依頼するのが一番ではないでしょうか。交通事故に関しては、弁護士が入ることでかなり金額が上がることが多いです。「多い」というより「ほとんど」と行っていいと思います。費用がかかっても弁護士に依頼するのが一番だと思います。

とはいえ、弁護士さんに頼むと費用がかかりますよね?

中原:私の事務所に限って言えば、依頼者の方が最終的に損をしたという事例は一件もありません。

これまでご依頼いただいた数百件の中で、増額できなかった例は2件だけです。その場合も弁護士の報酬がゼロになっただけで、依頼者の方には全くマイナスはありませんでした。逆にほとんど場合、保険会社の提示額よりも十分増額できたといえます。

なるほど、まずは弁護士に一度相談したほうがよい、ということですね。今日はありがとうございました。

中原:こちらこそありがとうございました。相談料はいただいていないので、まずは一度ご相談いただければと思います。

アズール法律事務所
代表弁護士 中原敏雄

東京弁護士会所属。
交通事故の専門家として被害者に寄り添うことを第一に活動中。交通事故と後遺障害について数多くの実績とノウハウを有する。

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