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後遺障害等級の認定のしくみを弁護士が解説

2021年8月31日更新

交通事故のけがで慰謝料などを受け取るには「後遺障害等級」の認定を受ける必要があります。
この記事では、後遺障害等級の認定がどんなしくみになっているのかを、交通事故の専門家である弁護士の立場から解説します。

後遺障害等級とは

「後遺障害」というのは交通事故でケガをして、治療しても残ってしまった後遺症のことです。「後遺障害」と「後遺症」については、ほぼ同じものと考えてよいでしょう。

そして、「後遺障害等級」とは、「後遺障害」の重さや内容の基準となるものです。
交通事故でけがをして後遺症が残った場合は「後遺障害」として慰謝料など賠償金の請求が可能です。その金額については後遺障害の内容に応じて認定される「後遺障害等級」で決まります。

後遺障害の等級は第1級から14級に分けられており、1級に近づくほど症状が重くなります。
身体のどの部分にどういう後遺障害が残っていたらどの等級に該当するかは国土交通省のホームページに掲載された「後遺障害等級表」に細かく定められています。
後遺障害等級表(外部リンク)

たとえば足の後遺障害でも、両足なのか片足なのか、どの程度動くのか、変形しているのか…等によって後遺障害等級が変わってきます。そして等級によって慰謝料などの金額が大きく変わります。

後遺障害等級認定のしくみ

後遺障害等級は誰がいつ認定するのか?

後遺障害等級の認定をするのは、各都道府県にある損害保険料率算出機構の自賠責損害調査事務所という機関です。実際の申請手続きは保険会社や法律事務所が行うことが多いので、一般にはあまりなじみがないと思います。
そこでは、治療を担当している医師が作成した「後遺障害診断書」という書類などをもとに、さきほどの賠責損害調査事務所というところで認定をします。

治療をはじめてから半年くらいが後遺障害等級の申請の目安になります。治療を続けてもこれ以上の回復が見込めない「症状固定」となるのがだいたいこの時期です。

症状固定の時期を判断するのは治療を担当している医師です。実際のけがの状況によって当然判断は変わってきます。脳や脊髄などの重いけがの場合は症状固定まで数年かかる場合もあります。

申請してから後遺障害等級が認定されるまでには、さらに1〜3ヶ月かかる場合が多いです。判断の難しいケースでは半年くらいかかることもあります。

後遺障害診断書が重要

担当の医師が症状固定と判断したら、後遺障害診断書を書いてもらいます。この後遺障害診断書は後遺障害認定においてとても重要です。審査は基本的に書類のみで行われるので、ここ書かれた内容によって等級が変わったり、認定されなかったりする場合もあります。

余談ですが、お医者さんというのは治療するのが仕事です。できれば後遺障害を残さないように治したいと考えるのが普通です。それゆえ後遺障害について診断書に書くのを嫌がる方も少なくないのです。さらに、医師によっては後遺障害診断書に慣れてない場合も少なくありません。

とはいえ、後遺障害診断書を作成するのは医師です。その内容を指示することはできませんし、一度作成した診断書を書き直してもらうことは難しいと考えてください。

まずは後遺障害診断書を書いてもらう前に、しっかりと症状を伝えることが重要です。私の事務所で相談を受けている方の場合は、医師にどのように伝えたら良いか等のアドバイスも個別に行っています。

後遺障害申請手続きの流れ

後遺障害申請手続きには「事前認定」と「被害者請求」の2種類があります。簡単にいうと保険会社に申請を任せるのが「事前認定」、被害者自身またはその代理の弁護士が申請するのが「被害者請求」です。

事前認定のメリットとデメリット

事前認定は保険会社に申請手続きをすべて任せられるので、手間がかからずスピーディです。

ただし、保険会社は慰謝料などのお金を払う側なので、少しでも支払いが少なくなるように立ち回ります。効率を重視するあまり、十分な資料が提出されないこともあります。

事前認定の流れ
事前認定の流れ

被害者請求のメリットとデメリット

被害者請求といっても実際には弁護士が代理で行うことがほとんどです。弁護士に任せられるので申請の手間はそれほどかかりません。被害者の立場で丁寧に資料を集めて申請するので、それなりに時間はかかりますが、良い結果になる場合が多いと思います。

また、被害者請求で申請した場合は、等級認定のタイミングで慰謝料の一部が被害者に支払われます。早めに現金を手にできるので、これもメリットです。

デメリットとしては弁護士費用がかかることですが、ほとんどの場合は最終的な保険金が2〜3倍にも増額できるので、帳消しにできてしまいます。

被害者請求の流れ
被害者請求の流れ

後遺障害等級が認定されたら

保険会社との交渉が必要

後遺障害等級が認定されたから終わりではなく、そこから保険会社との金額交渉が始まります。たとえ、納得のゆく等級となったとしても、示談交渉に弁護士が入らないと、被害者側に提示される金額は非常に低いという現実を知っていただきたいです。

たとえば後遺障害等級1級の場合、保険会社が提示する後遺障害慰謝料は1100万円か、それをやや上回る程度です。ところが弁護士が入ると3級の後遺障害慰謝料は約2800万円に跳ね上がります。

これだけでも1700万円以上の差が出ますが、逸失利益などを含めると、実際はもっと大きな差になってきます。

弁護士が入ると保険金が増額

弁護士が交渉に入ると、保険会社も裁判した場合を想定しなければならなくなります。いわゆる「弁護士基準」で金額を算定するのです。これは被害者が受けた被害を、裁判所が公正に評価した結果に基づいた金額です。実は正当な権利なのです。

交通事故で失った時間や幸せは取り戻せません。でも被害者の方にはせめて正当な賠償金を受け取っていただきたいと思います。

弁護士の選び方

実は弁護士にも専門分野というのがあります。特に交通事故には特有の決まりごとや手続きも多いので、弁護士なら誰でも対応できるというわけではありません。やはり交通事故の経験が豊富な専門の弁護士が良いと思います。

アズール法律事務所では全国からの相談を無料で受け付けていますので、交通事故の被害でお悩みならば、ぜひ一度ご連絡ください。お力になれるはずです。

アズール法律事務所
代表弁護士 中原敏雄

東京弁護士会所属。
交通事故の専門家として被害者に寄り添うことを第一に活動中。交通事故と後遺障害について数多くの実績とノウハウを有する。

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