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高次脳機能障害(後遺障害1級1号)の裁判例を弁護士が詳しく紹介

弁護士の中原です。今回は事故で頭を強く打ち、高次脳機能障害で後遺障害1級1号に認定された方の事例を紹介します。最終的にどのくらいの賠償額になったかも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

高次脳機能障害に至る重大交通事故

バイクと自動車の正面衝突事故では、バイク側が重傷を負うことが多くなります。今回とりあげる北海道での事例では、自動車の運転手が居眠りをしていてセンターラインをオーバー、対抗車線のバイクに衝突しました。

バイクの男性は大きく跳ね飛ばされ、地面にたたきつけられました。すぐに救急車で病院に運ばれましたが、意識不明の重傷でした。男性の負傷箇所は多岐にわたりました。事故直後の診断結果は次のとおりでした。

  • 脳挫傷
  • 顔面骨骨折
  • 肺挫傷

高次脳機能障害で後遺障害等級1級1号に認定

被害者の男性は約2年間入院し、退院後自宅で要介護状態となりました。 男性に残った後遺症は人生を左右してしまうものでした。その後の審査で男性は後遺障害1級と認定されました。

認定された後遺障害

脳挫傷、高次脳機能障害1級1号『神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの』に相当する
視力低下10級1号『一眼の視力が〇・一以下になったもの』に相当する
視野障害13級2号『正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの』に相当する。

高次脳機能障害の「高次」とは、高度な脳の機能、例えば「話す」「覚える」「論理的に考える」など、動物とは違ったまさに人としての大事な脳の機能に問題が起きていることをいいます。
詳しくは下記のページに記載していますので、ご覧ください。

裁判のポイント

付添人の有無及び費用について争い

裁判にあたっては、付添人についての費用が争いとなりました。通常、要介護の1級1号では介護する付添人が必要となりますが、年数が長くなるとかなりの高額となるからです。しかし男性は自分ではほとんど動くことができず、また意思表示もほとんどできなかったため、男性側の主張が大きく認められました。

過失割合について大きな隔たり

また過失割合も大きな隔たりがありましたが、最終的に被害者男性の主張がほぼ認められ、結果的に、総額で2億円を超える賠償額が認定されました(過失割合・既払額を考慮せず)。

後遺障害1級(高次脳機能障害)で獲得した保険金

項目後遺障害1級の賠償額
治療費326万5692円
入院付添介護費226万2000円
入院雑費52万2000円
症状固定までの付添介護費162万円
交通費58万2600円
装具・車椅子購入費用78万1500円
障害車両購入代132万5000円
住宅改造費489万6200円
休業補償456万8160円
入通院慰謝料357万円
逸失利益9456万5469円
後遺障害慰謝料3000万円
将来介護料1億3345万5667円
将来の車椅子代165万5000円
将来の障害者用車両代354万円
親族固有の慰謝料100万円
合計2億8760万9288円

弁護士の役割とは?

後遺障害1級ともなると、支払われる保険金も高額です。人生を左右される障害を負った以上、その賠償を受けるのは当然でしょう。

にもかかわらず、保険会社はまともな保険金を支払おうとしません。さまざまに言いがかりをつけ、また被害者をなだめすかして、当然のように保険金を引き下げようとします。

当事務所の扱った事故でも、被害者が重体になっているにもかかわらず、かけつけた親族の交通費すら支払おうとしませんでした(弁護士介入後、すぐに支払われました)。

保険会社の低い金額提示も問題ですが、最大の問題は被害者側がそれに気付かない、という点です。保険会社はいつも交通事故を扱っているプロであるのに対して、被害者は交通事故は初めての方も多く、どうしても被害者側に不利です。

そこで弁護士が入ることで、現状がどうなのか、保険会社のいうことは適正なのか、今後どう行動すればよいか…などを情報として得ることができます。もちろん保険会社の対応がひどければ、裁判をしたり、もしくは裁判をしなくても適正な額はこうだと交渉することができます。

交通事故における弁護士の役割は、適切な賠償金額を得るのは当然のこと、被害者の方の精神的負担(保険会社からの二次被害)や物理的負担(書類等の処理)を軽減する事だと言えます。

少しでもおかしいと感じられたり、不安を覚える場合は弁護士に相談することをお勧めします。

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